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白髪一雄の「激動する赤」(縦183cm×横229cm)は、1969(昭和44)年に制作された作品です。翌年1970年に大阪万博に展示されたことで話題となりました。
白髪一雄は前衛芸術グループ「具体美術協会」に所属し、中心的なメンバーとして活躍。2000年代に入って海外の美術界やアートマーケットにおいて具体美術が再評価され、なかでも白髪一雄の作品が注目されるように。2014年にパリで開催されたサザビーズオークションでは「激動する赤」が約5億円で落札されています。
これは当時の日本人作家のなかで最高落札額となり、さらに2018年開催の同オークションに出品された「高尾」も約11億3,000万円という、その年の日本人作家の最高落札額を記録しています。このように白髪一雄の作品は国際的な評価が高く、日本の戦後美術を代表する抽象画家の1人です。
2023年9月現在、「激動する赤」を常設している美術館の情報は見つかりませんでした。
白髪一雄のそのほかの作品については、同氏の出身地・兵庫県尼崎市にある「白髪一雄記念館」に約140点の作品(絵画・版画)などが所蔵されています。白髪一雄が確立した天井に吊るされたロープにつかまりながら素足で床に広げたキャンパスに絵を描く「アクション・ペインティング」による作品をはじめ、初期の風景画や油彩作品を鑑賞することが可能です。