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フランク・ステラ

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フランク・ステラ
引用元:CNN https://edition.cnn.com/style/article/frank-stella-spruth-magers-berlin/index.html

2016年のステラ。ベルリンのギャラリーで「ポーランドの村」と「バリ」シリーズの作品を展示したときの写真です。

フランク・ステラは
どんな人?

アメリカ出身の画家であり彫刻家(1936年~現在)。戦後アメリカの抽象絵画を代表する有名作家です。ミニマルアートの第一人者として知られています。

Frank Stella。生まれはアメリカ・マサチューセッツ州。プリンストン大学で美術史を学びました。

22歳のときにニューヨークへ上京。ジャスパー・ジョーンズの作品に感銘を受け、色・形を極端に抑えたストライプを描く「ブラック・ペインティング」を制作しはじめます。1959年には「16人のアメリカ作家展(ニューヨーク近代美術館)」に選ばれ、一躍その名を知られることに。その翌年にはレオ・カステリ画廊での個展で『アルミニウム・シリーズ』を発表するなど、ミニマルアートの先駆けとなりました。

1970年代からは、レリーフ状の絵画を多く展開。『エキゾチック・バード』『インディアン・バード』『サーキット』などのシリーズを次々と発表します。これらは、1980年代からの表現主義に大きな影響を与えました。

そして1980年代以降は、大きく作風を変えます。多彩な色・形の破片や立体物、ねじ曲げられた平面などを、大画面に貼り付けたり、そのまま組み合わせて床や壁面に置いたりといった、立体的でダイナミックな作品を制作するようになりました。

フランクステラの代表作といえば、やはり、絵画を最低限の要素に切り詰めた『ブラック・シリーズ(1958年~)』です。「人は画面に見えるものしか見ないはずだ」という、この作品を現したような言葉も残しています。

しかし、その後はレリーフや立体作品、版画、コラージュなど多様な領域で大胆に作風を変化させ、新たな芸術を生み出しているのも彼の特徴です。1980年代の終わりからは建築分野にも携わり、ヨーロッパ各地でさまざまな建築プロジェクトに関わっています。

そんなフランクステラの作品は、彼の世界的コレクションとして知られるDIC川村記念美術館(千葉県佐倉市)が多数所蔵。1991年には、回顧展も開催されています。

フランク・ステラの代表作

ステラの名前を世に広めたシリーズ

フランク・ステラ「トムリンソン・コート・パーク(第2ヴァージョン)」"

引用元:DIC川村記念美術館 https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection/

トムリンソン・コート・パーク
(第2ヴァージョン)
tomlinson court park 2
所蔵
DIC川村記念美術館(千葉)
初出
1954〜55年

名門プリンストン大学卒業後、23歳という若さで手掛けたのが、「ブラック・ペインティング」シリーズ。

そのうちの1作が、この「トムリンソン・コート・パーク(第2ヴァージョン)」です。これ、家庭用の刷毛で書いたというからびっくりです。

深い意味があるのかと想像したくなるのですが、「あなたは、そこに見えるものを見ているのです」というステラの言葉を加味して考えると、難解な意味はないのか、それともそれこそが考えさせるひとつの手法なのか…。ステラの魔法にかかった気持ちになります。

引用元:ログミー https://logmi.jp/business/articles/179030

ステラ的にはこれも絵画

フランク・ステラ「アカハラシキチョウ5.5X」

引用元:DIC川村記念美術館 https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection/

アカハラシキチョウ5.5X
所蔵
DIC川村記念美術館(千葉)
発表年
1979

金属パイプやアルミニウム版で作られた「絵画」。(ステラにとって、壁にかけられるものは全部絵画というくくりだったようです)

この他、千葉のDIC川村記念美術館では、「ヒラクラ Ⅲ」「ベックホーフェンⅢ」といった、多くのステラ作品を楽しむことができます。

DIC川村記念美術館には、マーク・ロスコの作品だけで構成された「ロスコ・ルーム」もあり、周囲の広々とした自然も気持ちいい美術館なので、ぜひ足を運んで欲しい場所です。

フランク・ステラ
引用元:美術館・展覧会情報サイト アートアジェンダ https://www.artagenda.jp/feature/news/20161001

こんな雰囲気で、どーんとステラ作品が観賞できます。↓のようなグッズも!

フランク・ステラの名言

(絵画は)絵具ののった平面である。それ以上でも以下でもない。

あなたは、そこに見えるものを見ているのです。

フランク・ステラについて
現代人の声を拾ってみた

ステラの作品でランチ!!なんと豪勢なランチなんでしょう(笑)。

監修者

【監修者】
染谷尚人
sponsored by 本郷美術骨董館

初期の「ブラック・ペインティング」シリーズが人気の作家です。 この「ブラック・ペインティング」はステラの中ではそれほど作品数が多くないだけに、その希少性もあいまっている感じですね。

現代アートから骨董・古美術までを扱う「本郷美術骨董館」代表。20歳から草間彌生の作品を集めているコレクターでもある。BSフジで放送中の、若手日本アーティストを紹介する番組「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」制作提供も行っている。お店では鑑定をするかたわら、テレビ・ラジオなどにも出演し、現代アート界を盛り上げている。

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