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身体的なダイナミズムと精神性が交錯する、白髪の代表作品です。大威徳明王を思わせる重厚な色遣いは、精神的な深みを感じさせます。
一見するとアクション・ペインティングの大胆さが目立ちますが、目を凝らすと、ロープの軌跡や足指の刹那的な痕跡が生々しくキャンバスに刻まれています。絵具の奔流や塗り跡の生々しさは、見る者に直接“身体”を意識させるでしょう。
大威徳尊は、兵庫県尼崎市総合文化センター内にある白髪一雄記念室に所蔵されています。この記念室では、《大威徳尊》をはじめ、白髪一雄の初期作品やアクション・ペインティングの代表作など、多岐にわたるコレクションが展示されています。また、ご遺族から寄贈された画材や蔵書、記録写真などの貴重な資料も収蔵されており、白髪の作品世界をより深く知ることができるでしょう。
展示内容は年に2回程度の頻度で入れ替えが行われるため、訪問時に《大威徳尊》が展示されているとは限りません。ただし、所蔵資料は事前予約で閲覧できる場合もありますので、事前に確認することをおすすめします。
