CoCo壱番屋のカレーが好きだそうです。
日本の画家・彫刻家・ドローイング作家(1959年~現在)。無垢な目を大きく見開いた子供や犬が描かれた作品が有名です。名前は「みち」なのか「よしとも」なのかわからないけど、絵は見たことがあるという人がほとんどではないでしょうか。(よしともです)
生まれは青森県弘前市。高校卒業後、武蔵野美術大学に入学するも1年で中退。同年に愛知県立芸術大学の美術学部美術科(油画専攻)に入り、大学院修士課程まで修了します。
1988年にドイツへ渡り、国立デュッセルドルフ芸術アカデミーに在籍。文学士にあたる「マイスターシュウラー」を取得後、1994年~2000年まではケルン近郊のアトリエで制作活動を行います。
2000年からは、海外で次々と個展を開催。2001年には、日本初の大規模個展「I DON'T MIND,IF YOU FORGET ME.」を国内5ヶ所で開催しました。その後も、国際展に出展したり、別ジャンルのアーティストとコラボしたりと幅広い活動を展開します。2006年には、クリエイティブユニット「graf」とコラボレーションし、「A to Z(総勢44の小屋が集まり1つの街並みを成す前代未聞の展覧会)」を地元で主催しました。
2010年には、アメリカ文化に貢献した異国出身者に与えられる「ニューヨーク国際センター賞」を受賞。ヨー・ヨー・マに次ぐアジア人受賞となりました。さらに2013年には、「芸術選奨文部科学大臣賞」も受賞しています。
奈良美智の作品は、可愛くも、睨みつけるような眼差しが印象的な子供など、無垢さ・無邪気さの中に、どこか悪魔的な要素を感じさせるような独特の人物・動物を描くのが特徴です。愛らしさと同居した謎めきや暗さを訴える作品に、1990年代半ば以降、新たな具象絵画の旗手として国際的な注目が集まりました。
音楽好きでも知られており、制作も音楽を流しながら行うそう。ミュージシャンとの交流も広く、ニューヨークで行われた展覧会のオープニングには、ヨ・ラ・テンゴやデボラ・ハリーなども訪れました。
引用元:アートペディア https://www.artpedia.asia/yoshitomonara/
引用元:yahoo https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200126-00000003-btecho-cul
2004年の「奈良美智―From the Depth of MyDrawer」展と同時期に制作され、奈良がこの場所で5日間作業を行なった作品。
クリスマス時期には、奈良自身の手でクリスマスの飾り付けが施されたときも。
原美術館が2020年12月末に老朽化のため閉館が決まっており、その後は姉妹ミュージアムの「ハラ ミュージアム アーク」(群馬)にお引越しが決まっています。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_04
「Harmless Kitty」は、奈良がドイツに住んでいた1994年に制作された作品。タイトルは「悪意のない子猫」「罪のない子猫」という意味になります。
こげ茶色の猫の着ぐるみを着た愛らしい子供。男の子なのか女の子なのかは分かりません。かつての奈良作品らしい鋭い眼差しと、子供が「おまる」にまたがる可愛らしさとのギャップが印象的です。尻尾に明らかな修正の跡があり。
マニアたちの間では、同様の着ぐるみを着た限定300体のフィギュアが人気のようです。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_12
奈良がドイツに渡る前、まだ日本にいた頃の初期作品の一つ「犬の山」。1991年頃の作品とされています。
この頃の奈良は、「まぼろしの犬のピラミッド」や「まぼろしの犬の山」など、犬をテーマにした一連の作品を制作。当初はリアリティある風体の犬を描いていましたが、デフォルメを繰り返しているうち、徐々に丸みを帯びた抽象的な犬の姿へと変化していきました。以後の奈良の作品にも、この丸みを帯びた犬は頻繁に登場します。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_13
先にご紹介した「犬の山」シリーズに属する作品。鋭くとがった緑の山を登る四匹の犬を描いていますが、描かれた犬たちと山のフォルムが同じ。その山の上には、やはり同じフォルムの大きな犬が浮かんでいます。本来、犬にはほとんど見られない「白目」が覗いている点も、奈良が描く犬の特徴。
ヨコ64.5cm、タテ162.5cm。極端にタテ長のキャンバスは、まるで伝統的な日本美術でもある掛軸を連想させます。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_14
1991年頃に描かれた奈良の犬シリーズの一つ「まぼろしの犬のピラミッド」。ピラミッド状に並んだ33匹の同じフォルムの犬と、手前に描かれた大きな一匹の犬。ピラミッドを構成する33匹の犬は、それぞれ右を向いたり左を向いたりと自由ですが、全体として整然としたピラミッドを描いている点は、社会へ対する奈良の風刺のようにも感じられます。
ピラミッドの最下層列の右側には、犬ではなく「犬がいた」との言葉。こちらも何か、社会に対する深い批評のような感じがしてなりません。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_25
2012年7月から横浜美術館で開催された奈良作品イベントで発表された作品「夜まで待てない」。イベントのサブタイトルは「奈良美智:君や僕にちょっと似ている」でした。
髪の複雑な色使い、猫の目のようなタテ長の瞳孔、やや閉じられた左目、ニヒルに微笑むような表情の口元から、ちらりと覗く犬歯。よく見ると瞳には、夜の街の灯がたくさん映り込んでいます。確かに「君や僕にちょっと似ている」かもしれません。
これまでたくさんのデコ出し女の子を描いてきた奈良ですが、その多くは、おでこを広々と出し、力強い眼差しをした女の子でした。ところが2002年ごろから、奈良が描く人物は、徐々に柔らかくやさしい表情へと変化。その流れの中から生まれた一作品が、こちらの「Miss Moonlight」です。以前の作風に比べ、やや前髪をおろしておでこの範囲を狭め、かつ、力強かった眼差しは閉じられました。
2020年に森美術館(六本木)で開催された「STARS展:現代美術のスターたち―日本から世界へ」で出品。のちに台湾で開催された「奈良美智特展」でも披露されました。
引用元:Artpedia https://www.artpedia.asia/the-girl-with-the-knife-in-her-hand/
奈良がドイツに留学中だった1991年に制作された作品。のちに奈良は「頭の大きな女の子」の作品を数々誕生させることになりますが、それらシリーズの先駆的な作品となったのが、こちらの「The Girl with the Knife in Her Hand」でした。 ワンピースを着た、物憂げな表情の女の子。何やら上を見上げていますが、見上げる先にあるのは、絵の鑑賞者です。上から彼女を見下ろしている鑑賞者に顔を向け、右手には1本のナイフ。見る者に不穏な脅威を与える作品です。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_02
奈良がドイツに留学して間もない1990年に描かれた「続いてゆく道に」。のち、挑戦的な眼差しで鑑賞者を睨む女の子を多く描くことになる奈良ですが、その作風に至る以前の奈良の作品群の中では、こちらが代表作の一つと言われています。 猫とも何ともつかない得体のしれない生き物。その正面に描かれた一人の女の子。作風は違えども、のちの奈良が描くモチーフへと繋がる世界が垣間見える作品です。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_03
現在の奈良作品の原点とも言われる作品「Mumps」。鋭い眼差しでこちらを睨む少女の姿を、モノトーンの色調で細やかに描いています。得体のしれない奥行きのある恐怖の中に、どこか安心を感じさせるセンスが漂う作品でもあります。 なお奈良は音楽通としても有名で、これまで数々のミュージシャンがリリースしたアルバムのジャケットを描いてきました。この「Mumps」もまた、bloodthirsty butchersのトリビュートアルバムのジャケットに採用された作品です。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_07
青森県立美術館の開館10周年を記念して制作された作品「森の子」。美術館南側トレンチの「八角堂」に常設され、奈良のもう一つの立体作品である「あおもり犬」と対をなして置かれています。 高さ6メートルにもなる巨大なブロンズ像。東日本大震災の被害に様々な思いを馳せつつ完成させた作品、と奈良は語ります。天に向かってまっすぐに伸び行く様は、届かぬ者への祈りを表現しているかのようです。
引用元:This is Media https://media.thisisgallery.com/works/yoshitomonara_10
2006年、金沢21世紀美術館で開催された奈良美智展において制作された作品。金沢市内外から集められた古い布を使い、会期中、奈良が自ら全長7メートルにもなる当作品を完成させました。その完成に至るプロセスもまた、奈良作品の一部となります。 なお金沢21世紀美術館では、奈良のデザインによる着ぐるみを着た子供たちが美術館を探索する、というユニークな企画も行われています。
青森出身の奈良美智。この美術館は大小170を超える奈良作品が堪能できる場所です。
アトリエのような世界観のNʼs YARD。広大な自然の中に、高さ5m以上の野外彫刻や、展示室があります。
展示室では、奈良の作品はもちろん、奈良の創作活動に欠かせない音楽、お気に入りの作家のコレクションなども飾られています。
併設されたカフェでは、奈良が絵付けした茶碗で抹茶を楽しむこともできます。
生きている作家の発言が日々楽しめるというのが「現代アート」ならではの楽しみ。
奈良はとくにツイッターでは日に何度もつぶやいており、過去の作品、進行中の作品、ここでしか見られないものなどもたくさん!
3月4日 15:31鬼滅の刃的落書き。 pic.twitter.com/PAmDeZQjRR
— yoshitomo nara (@michinara3) March 3, 2020
めっちゃ好きな自作がオークションに出る。自分が欲しい!落札した人、新しく描く絵と交換してくれないかなぁ・・・。
— yoshitomo nara (@michinara3) March 1, 2020
Yoshitomo Nara's Mischievous Gaze https://t.co/22ouObZMur
2021年12月7日、台湾の大型書店チェーン・誠品書店は、今年売れた本のランキングを発表しました。 これによると、世界的に人気の村上春樹の作品『一人称単数』が全体の5位にランクイン。また芸術部門では、奈良美智の世界観を描いた『奈良美智の世界』が1位となりました。
誠品書店の分析によると、今年のランキング上位に入ったジャンルは、大きく二分している傾向があるそう。一つは資産運用・経済系のジャンル、もう一つが文学・芸術系のジャンルとのことです。新型コロナウイルス感染拡大の影響が人々の考え方に影響を及ぼし、「経済的な豊かさを求める層」と「心の豊かさを求める層」、それぞれの読者層の比率が増えてきたため、上位ランキングのジャンルが二分したのだろうと同書店では分析しています。
心の豊かさを求める台湾の人たちに、奈良美智や村上春樹の感性や思想が深く響いているようです。
2021年3月から、台北を皮切りに奈良美智の台湾巡回展が開催されています。11月16日から開催される最後の展示館(台南展)では、今年始めに完成した「Slight Fever」が海外で初めてのお目見えとなり、話題を集めています。
台湾での個展開催が決まってから、同国を訪れるたびに新型コロナ対策として14日間の隔離期間を過ごしたという奈良。台南展では、この隔離期間に制作した作品も多く出品する予定とのことです。
今回の奈良の台湾巡回展には、日本の「日本台湾交流協会」が協力。東日本大震災のときに台湾から多大な支援を受けたことに対し、謝意を示す一連のイベントの一つという位置づけです。
なお、「Slight Fever」の披露を含む奈良の台南展は、「台南市美術館1号館」で2022年2月13日まで開かれる予定。「Slight Fever」の他にも、新作「Hazy Humid Day」や「Miss Moonlight」、7月の高雄展で追加された写真やデッサンなども展示されます。
何年か前に、お店に奈良美智の絵を持ってきた方がいて。なんでもドイツのお蕎麦屋さんでバイトをしていたときに、当時ドイツに住んでいた本人にもらったというものでした。買取の金額を話すと、「そんなにすごいアーティストさんなんですか!」とビックリしていましたね(笑)。
現代アートから骨董・古美術までを扱う「本郷美術骨董館」代表。20歳から草間彌生の作品を集めているコレクターでもある。BSフジで放送中の、若手日本アーティストを紹介する番組「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」制作提供も行っている。お店では鑑定をするかたわら、テレビ・ラジオなどにも出演し、現代アート界を盛り上げている。
2013年から横浜美術館にある「春少女」。柔らかい色彩と力強い目が印象的な作品です。