このサイトは 「本郷美術骨董館」をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
アンディ・ウォーホルによる「キャンベルのスープ缶」。けしてこの缶のデザインをしたわけではなく、この缶をモチーフに作品を生み出したのです。
たくさんのキャンベルスープ缶が並んでいたり、さまざまな色彩でマリリン・モンローが並べられた作品を見たことがある方は多いでしょう。
こういった、映画・コミック・雑誌・広告・報道写真など大衆社会で出回っているモチーフを素材にしたアートが、ポップアートです。
大量生産・大量消費社会の風刺をテーマにしていることが多く、1950年代半ばのイギリスにおいて、アメリカ大衆文化の影響のもと誕生しました。全盛期を迎えたのは1960年代。アメリカから次々とスターアーティストが現れたことにより、世界的に盛り上がりをみせます。
ネオ・ダダの流れを汲んでおり、抽象表現主義の高尚さを否定して世俗的テーマを含んだことも、大きな特徴のひとつです。
代表的なアーティストに、星条旗を油絵でフラットに描き上げた『旗』シリーズで知られる、ジャスパージョーンズがいます。『旗』はポップアートの地盤になった作品といえるでしょう。
また、コミックや商業広告をハッキリした輪郭線・色面・漫画のドットで描き上げた、ロイ・リキテンスタインも有名です。彼の作品はポップアートの代名詞といっても過言ではありません。
そして忘れてはいけないのがアンディ・ウォーホル。初めに触れた『マリリン・モンロー』や、『キャンベルスープ缶』など、誰もが一度は見たことがあるような有名作品をいくつも残しています。
こうしたスターアーティストたちを生んだポップアートですが、1960年代後半あたりから、新たな芸術運動がいくつも起こって衰退していきます。ドラッグカルチャーをはじめとした現実逃避的なものが注目を集めるようになった背景から、ポップアートはサイケデリックアートへと変化を遂げていったようです。
しかし、現在でもその影響力は高く、Tシャツのデザインやバッジ、ポスター、カレンダーなどの作成においてプリントデザインで使用されています。とくに鮮やかな色彩とドットは、多くの人を惹きつける要素として生き続けています。
アメリカンコミックをアートにした立役者。登場時は「コミックの模写」とアート関係者多くが批判的だったといいますが、わかりにくい抽象画に疲れていた鑑賞者には大受け。後世にも大きな影響を与えています。
画像の「ヘア・リボンの少女」は、1995年に東京都が税金でこの絵を6億で購入したことが議会でも取り上げられた作品。今となっては100億ほどの価値があるとも言われているので、購入は大成功といえるのでは。
世界で新型コロナウイルス感染が拡大する中、クロアチアの男性ファッションデザイナーが、ポップアートやコミックなどから着想を得た「元気の出る」カラフルなマスクを発表。https://t.co/3KtkLORD7i
— ベストクロアチア🇭🇷クロアチア旅情報発信中 (@Mr75732688) March 7, 2020
ポップアートほしいー。まじ家に置きてぇ。家がクソダサいから、家に何かおきてぇ
— カジュアルくん。 (@IamACUL4649) March 7, 2020
チネリの"アート・プログラム"にポップアートデザイン追加 コロンブス100周年シリーズも増強 - 新製品情報2020 | cyclowired https://t.co/1xVidtlNaU チネリがやばかわいい靴下出しとる バイキンか?とにかくかわいいじゃないか
— タカジ🌚 (@TKG_sumy) March 6, 2020
日本でもおなじみすぎるポップアート。マンガの文化が根強い日本で人気が出るのは当然のことかもしれません。
現代アートから骨董・古美術までを扱う「本郷美術骨董館」代表。20歳から草間彌生の作品を集めているコレクターでもある。BSフジで放送中の、若手日本アーティストを紹介する番組「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」制作提供も行っている。お店では鑑定をするかたわら、テレビ・ラジオなどにも出演し、現代アート界を盛り上げている。
マリリン死後すぐに作成された作品。左はカラー、右はモノクロになっているのは、生と死の関係性などを暗示しています。
アンディ・ウォーホルはこちらのページでも紹介しています。