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草間彌生が1976年に制作したミクストメディア作品。無数の銀色の突起物で構成されるオブジェはまるで棺のようで、それを取り囲む突起物は葬儀の参列者のようにも見えます。突起物は男根をかたどったもので、草間の立体作品でよく見られる代表的なモチーフの1つです。
男根をモチーフとした作品を多く発表している草間ですが、それは彼女が性に奔放な女性というわけではなく、男根への恐怖感を克服するためとのこと。恐怖の対象をいくつも反復して作り続けていくことで、恐怖心を親近感へと変えて克服しようとしているのだそう。草間彌生にとって創作は単なる自己表現としての手段ではなく、恐怖を癒すための一種の治癒行為であることが伺えます。
銀色の希死は、大阪の国立国際美術館に所蔵されています。国立国際美術館で開催されているコレクション展で公開されたこともあるため、作品を鑑賞したいという方は展示会情報を定期的にチェックしてみると良いでしょう。