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ネオポップ

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村上隆
引用元:ファッションプレス https://www.fashionsnap.com/article/2019-11-15/super-flat-doraemon/

2019年、個展「スーパーフラットドラえもん」で作品の前に立つ村上隆。

ネオポップとは

ネオポップは、1980年代のアメリカ(とくにニューヨーク)で大きなムーブメントを起こした「シミュレーショニズム」から影響を受けた、日本独自のアート分野です。(シミュレーショニズムは、大衆芸術のイメージをサンプリング、カットアップ、リミックスなどの手法でアプロプリエーションするのが特徴)

具体的には、村上隆(むらかみたかし)、中原浩大(なかはらこうだい)、奈良美智(ならよしとも)、太郎千恵蔵(たろうちえぞう)、中村政人(なかむらまさと)といった、1990年前後に出てきた日本の若手美術家やその作品を表します。

上に挙げた若手美術家の多くは海外留学の経験を持っており、いわゆる"逆輸入"というかたちでその名を世に知られるようになりました。逆輸入で日本の主に若者から評価・人気を得て、再び海外に進出しさらに高い評価を得る…という流れです。

その多くは、「ジャパニメーション(日本製のアニメーション)」の流行に連動したものだったといえるでしょう。

それぞれの美術家の代表作品を、以下にまとめてみました。

  • 村上隆…『お花』『Miss Ko2(KoKo)』『HIROPON』『My Lonesome CowBoy』『Mr.DOB』など
  • 中原浩大…『海の絵』『持ち物:光のミミズⅡ』『ナディア』『LUNAR MODULE 1/72』など
  • 奈良美智…『あおもり犬』『Miss Forest』『夜露死苦ガール2012』『My Drawing Room』『デコデールちゃん』など
  • 太郎千恵蔵…『プリンセス・パーティー I』など
  • 中村政人…『QSC+mV』(マクドナルドのMサイン)など

ちなみに「ネオポップ」という名称は、アニメやコミックといった日本のサブカルチャーを多く用いるその作風が、「ポップアート」に通じることに由来していると言われています。

ネオポップの
代表作家と作品

村上隆

村上隆「My Lonesome CowBoy」

引用元:note https://note.com/kyoukone/n/n3339870cd9d1/

My Lonesome CowBoy
My Lonesome CowBoy
市場価格
1500万ドル(約16億円)
発表年
1998年

2006年、16億円でこの作品が落札されたニュースが駆け巡った際「下品なフィギュアが高額で落札された」「これが日本と思われるのはイヤ」などと否定的な意見が多かった記憶。

村上隆のすごさはどこにあるのか…「日本の美術を再解釈して英語に翻訳し、その延長線上に自身のアートを位置付けたこと」引用元:翠波画廊 https://www.suiha.co.jp/column/村上隆のどこがスゴいのか?(前編)/というのが、わかりやすいかもしれません。

村上隆はこちらでも紹介しています。

奈良美智

奈良美智「春少女」"

引用元:アートペディア https://www.artpedia.asia/yoshitomonara/

春少女
SpringGirl
所蔵
横浜美術館
発表年
2012

見ただけで「奈良美智だ」とわかる特徴的な絵に、国内外問わずファンが多い作家です。

奈良美智はこちらでも紹介しています。

中原浩大

中原浩大「無題(ギフチョウ)」"

引用元:Gallery Nomart http://www.nomart.co.jp/gallery/artist/kodai_nakahara.php

無題(ギフチョウ)
Untitled(Gifuchou)
所蔵
岡山県立美術館
発表年
1989

関西を拠点に活動する若手作家たちのグループ「関西ニューウェーブ」の中心人物。

村上隆にも大きな影響を与えた作家です。

現代美術を楽しむうえで
知っておきたいアーティスト

ネオポップについて
現代人の声を拾ってみた

監修者

【監修者】
染谷尚人
sponsored by 本郷美術骨董館

日本のマンガやアニメの文化を色濃く投影したポップアート。世界からの注目が高まったのは、やはり村上隆の影響が大きいでしょう。

現代アートから骨董・古美術までを扱う「本郷美術骨董館」代表。20歳から草間彌生の作品を集めているコレクターでもある。BSフジで放送中の、若手日本アーティストを紹介する番組「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」制作提供も行っている。お店では鑑定をするかたわら、テレビ・ラジオなどにも出演し、現代アート界を盛り上げている。

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本郷美術骨董館
店名:
本郷美術骨董館
住所:
〒113-0033 東京都文京区本郷5-25-17 本郷美術ビル2階(東大赤門前本店)
電話番号:
0120-518-100
営業時間:
10:00~19:00
(日曜のみ10:00~17:00)

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