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奈良美智が1995年に制作した《長い長い長い夜(The Longest Night)》は、深い紫色の背景にたたずむ赤い服の子どもが描かれた作品です。
子どもは竹馬のような高下駄を履く、提灯を釣竿のような棒で吊り下げて前方に掲げています。提灯のわずかな光だけを頼りに、長い夜を進むその姿は、ユーモラスでありながら、どこか孤独で不穏な空気も漂わせます。
目を引くのは、子どもの表情。その鋭い目つきからは、子どもらしさよりも、大人のような覚悟がにじみ出ています。
1959年、青森県弘前市生まれ。国内外で高く評価されている現代美術作家です。にらみつけるような目の女の子をモチーフにしたドローイングやアクリル絵具による絵画で知られています。不安や孤独、反抗心など、複雑な感情を静かに描き出す作風が特徴です。
1990年代以降、ドイツでの活動を経て、世界各地の美術館やギャラリーで展覧会を開催。作品は日本だけでなく、ロサンゼルスや香港、ドイツなどでも高く支持されています。
絵画だけでなく、立体やドローイング、インスタレーション、レコードジャケットのデザインなど、表現の幅は多彩。音楽や文学からの影響も色濃く見られます。
《長い長い長い夜》は、現在、大阪・中之島にある国立国際美術館に所蔵されています。
同館は完全地下型の珍しい美術館で、国内外の現代美術を約8,200点収蔵。奈良美智をはじめ、1945年以降の国内外の作家たちの作品がコレクションに名を連ねています。
本作も、コレクション展や巡回展の中でたびたび展示されています。最新の展示状況については国立国際美術館の公式サイトをご確認いただくのがおすすめです。