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再開発により東京都立川市に誕生したファーレ立川というエリア。ホテル、デパート、映画館、図書館、オフィスビルなど、11棟の建物からなるエリアですが、その中で見られるミニマル・アートの代表アーティスト、ドナルド・ジャッドの遺作。
ミニマルアートは、最小限まで切り詰める美術表現、またそのような表現でつくられた作品を指す言葉です。
説明的部分・装飾的部分を可能なかぎり排除し、シンプルに表現します。また、スケールの大きな作品が多いのも特徴です。 一見、工業製品のように見えるものも少なくありません。
このミニマルアートが現れたのは、1960年代のアメリカ。当時流行していたポップアートへの批判的な動きとして、また、先行していた抽象表現を批判的に継承するものとして、登場しました。そして1960年代~1970年代にかけ、大きなムーブメントとなります。
のちに登場する「コンセプチュアル・アート」に影響を与えたムーブメントとされており、また、日本の現代美術史における独自の運動「もの派」にも大きな影響を与えました。
ミニマルアートの代表的な作家として知られているのは、アメリカの美術家・ドナルドジャッド。ミニマルムーブメントの中心的人物です。 ジャッドは、これまでの抽象表現にみられる「情念の混沌としている世界観」に異議を唱え、その対極ともいえる「情念を抑えた理性的な表現」を展開しました。
ミニマルアートの定義については、「絵画でもなく彫刻でもない芸術」と語っています。
作品にタイトルを付けなかったのも彼の特徴で、多くの作品が無題です。キュレーターの企画により作品が何かの意味を持って展示されることも嫌いました。
また、フランクステラもミニマルアートの代表的作家として有名です。
ステラは、ヨーロッパの伝統的絵画における「均衡」や「構図」の概念を拒絶。シンプルなストライプ柄の反復と、そのパターンが全体の形を決定する「シェイプドキャンバス」を展開しました。
日本人では桑山忠明が有名で、1958年の渡米以降、現在までミニマルアートのアプローチを続けている美術家です。
1932年に生まれ、現存。1958年に渡米し、ミニマル・アートの芸術家として評価されつつも、本人は自身の作品をミニマル・アートとは位置づけていません。
「アートとは人間がつくり出した美しさ。だからこそ、人工的でなければならない」という思想のもとに、作品を作り続けています。
日本では東京国立近代美術館、国立国際美術館(大阪)などで作品を楽しむことができます。
ミニマルアートのようなものを没個性というなら、そりゃそうかもしれんが、それはスタイルの限界にすぎないってこと。この世界を深い部分で支えている個性が、没個性に見えるというだけの話ならわかる。
— H田bot0号 (@yakin_bot0) February 25, 2020
立体造形の大型の物は、制作会社と共同で作りますから、予算さえ十分であれば問題なく製作可能です。
— 雑談2 (@cC2EIeKGWaeZY27) February 14, 2020
※ 要は、建築家が図面を引き、施工会社が造るようなもの。
アートの世界ではミニマルアート系がそんな感じで、発注芸術と言います。
コンセプト&デザインは作家が担当する。
現代アートの一分野 pic.twitter.com/Pn24TQZmbU
とことん削り取った究極のシンプル。それがミニマルアートです。そこに美やアートを感じるか、感じないか、かなり好みがわかれるのではないでしょうか。
現代アートから骨董・古美術までを扱う「本郷美術骨董館」代表。20歳から草間彌生の作品を集めているコレクターでもある。BSフジで放送中の、若手日本アーティストを紹介する番組「ブレイク前夜~次世代の芸術家たち~」制作提供も行っている。お店では鑑定をするかたわら、テレビ・ラジオなどにも出演し、現代アート界を盛り上げている。
ミニマル・アートの代表的な作家ですが、本人はそう呼ばれることには否定的だったそうです。
彫刻素材にはアルミニウムなどを使用し、その作品のほどんどにはタイトルがありません。これは、ジャッドが「作品単体として自律する純粋芸術を目指した」からだとか。そのため、作品が意味づけられる展覧会への出品は拒否していました。