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夜の風物

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作品解説

白髪がフット・ペインティングを始める前に描いた、最初期の作品で、1950年に制作されました。

画面上には三角形や円といった幾何学的な形が配置されていますが、形そのものよりも、むしろ色の響き合いのほうが前景化しているように感じられます。構図の巧みさではなく、色を操ることで画面に独特のリズムと響きを生み出す、白髪の「色彩の感性」が凝縮されています。

面白いのは、明るい色を使用しながらもどこか不穏な気配を感じさせること。夜の静寂が持つ「異質な空気感」が浮かび上がります。

作品詳細

夜の風物を見られる美術館

《夜の風物》は、兵庫県尼崎市総合文化センター内にある白髪一雄記念室に所蔵されています。

この記念室では、《夜の風物》をはじめ、白髪一雄の初期作品やアクション・ペインティングの代表作など、多彩なコレクションが展示されています。さらに、ご遺族から寄贈された画材や蔵書、記録写真といった貴重な資料も収蔵されており、白髪一雄の作品世界をより深く理解することができるでしょう。

展示内容は年に2回ほど入れ替えが行われるため、訪問時に《夜の風物》が展示されているとは限りません。ただし、所蔵資料は事前予約により閲覧できる場合もあります。見たい作品がある方は、事前に問い合わせておくとよいでしょう。

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