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札幌芸術の森に設置された《札幌の森の子》は、ブロンズで制作された立体作品です。針葉樹を思わせる円錐形の頭部が空へと伸びるシルエットは、作家が継続して取り組んでいる「森の子」シリーズの特徴のひとつです。
表情には、奈良作品に共通する可愛らしさと、強い意志をたたえた鋭い眼差しが同居しています。その視線はどこか遠くを見つめているようでもあり、見る者と対峙しているようでもあります。
また、立体作品であるため、見る角度によって印象が異なります。正面からの凛とした姿だけでなく、横や背後に回り込むことで、頭部のフォルムの変化やシルエットの奥行きを多角的に捉えることができます。
奈良美智(1959年生まれ)は、青森県出身の現代美術家です。ドイツ留学を経て国際的に活動を広げ、国内外で高い評価を受けています。
代表的なモチーフである大きな瞳の子どもは、愛らしさとともに、強い意志をたたえた鋭い視線が特徴です。その表情には、孤独や静かな抵抗、そしてやさしさといった複雑な感情が宿っており、見る側が自分自身の気持ちを投影できるような奥行きを持っています。
表現活動は多岐にわたり、絵画、立体、インスタレーションなど、ブロンズや陶、木といった多様な素材を用いて制作を続けています。「森の子」シリーズは、子ども像と樹木のイメージを重ね合わせた彫刻作品です。周囲の風景と呼応し、静かな気配を漂わせるその姿は、作家が長年向き合ってきたテーマを立体として表現したものです。
《札幌の森の子》は、J Art Foundation(旧札幌宮の森美術館)の中庭に設置されています。所在地は、北海道札幌市中央区宮の森2条11丁目2-1。アクセスは、JR「札幌駅」からタクシーで約15分、地下鉄東西線「円山公園駅」または「西28丁目駅」からは徒歩約19分です。同館では、戦後日本美術を中心に、絵画、彫刻、写真、映像など多彩なジャンルの作品を収蔵しています。
作品は屋外の中庭に配置されており、札幌の四季の移ろいに合わせてその佇まいを変化させます。。冬の積雪の中では白い風景と一体となり、春から夏には周囲の緑と呼応します。また、秋の澄んだ空気の下では、ブロンズの輪郭がより鮮明に際立ちます。